患者スピーカーバンク   明日への気づき 患者の語り  

第22回患者スピーカー´s
ストーリー
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開催日時:2023年 8月20日(日)13:00ー16:00
協働ステーション中央とZOOMの併用
参加者数:14名
テーマ:「病気との向き合い方」
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講演概要 {キャッチ} {小見出し}

講演テーマ:「病気との向き合い方」

講演者1:大沼聡さん(慢性腎不全)
タイトル:「病気との向き合い方~腎臓病フルコースの人生から~」
伝えたいメッセージ:自分の病気をよく知った上で、それを受け入れて、自然体で付き合う事で前向きな人生を送る事が出来る

講演者2:佐藤彰治さん(骨髄異形成症候群)
タイトル:「生きて家に帰るため」
伝えたいメッセージ:しっかり向き合うと生きて家に帰れる

前半は、2人の患者スピーカーの講演でした。1人目の大沼聡さんは、小学校1年生のときに健康診断でタンパク尿が出ていることがわかり、そこから腎臓病との長い付き合いが始まりました。しばらくは経過観察を続け、高校2年生の時に腎生検を受けて巣状糸球体硬化症と判明し、入院して当時は有効とされていた治療法を実施しました。大学病院だったちめ、図書館でその治療に用いる薬剤とは何か、どんな効果と副作用があるのかを調べたり、ドクターや同世代の入院患者と情報交換をすることで、自身の病気や受ける治療、薬についてよく知ることができたといいます。結果的に投薬の効果はあまりなかったそうですが、納得して前向きに治療を受けることができたそうです。
しかし、大学生の時に状態が悪化して、透析の導入準備をせざるを得ない状況になり、シャントを作成しました。保存治療に伴う厳しい食事制限と、透析をしながらの生活を天秤にかけ、大学への復帰を最優先に考えて透析の導入を決断しました。一夜で身体障害者になり、透析初日の朝に看護師から「昨日は眠れた?」と声をかけてもらったことが、忘れられないとそうです。それでも、透析導入をギリギリまで我慢していたら、生活の制約が大きく自身のやりたいことができず、後悔していたかもしれないといいます。未来を前向きに考え、自身のやりたいことを最優先に考えた選択をしてよかったと感じたそうです。
また、大学卒業後に就職し国内海外への出張や研修が多い部署に配属されたことで、制限なく仕事をしたい、海外出張もしたいという思いを抱き、生体腎移植を受けたいと考えるようになったといいます。有名なドクターがいる大学病院で移植を希望したところ、急性拒絶反応のリスクが高いことや10年腎臓が機能する確率も5割程度(1995年当時)であることから、ドクターからは「本当に移植するかどうか、もう一度しっかり考えてきてください」と言われたそうです。それでも、制約なく仕事がしたいという思いは変わらず、ダメなら仕方ないけれどやってみなければわからないのだからと考え、母親をドナーとして生体腎移植を受けました。術後には免疫抑制剤の長期服用や急性拒絶反応の治療などの苦労もあったものの、透析や食事制限がなくなったことで海外出張にも行くことができたそうです。あくまでもご自身の経験からですが、リスクを把握しながらも楽天的に考えた方が、良い結果につながると感じたそうです。
ご自身の腎臓病との向き合い方から、自分の病気をよく知った上でそれを受け入れて、自然体で付き合うことで前向きな人生を送ることが出来るのだと伝えたいという講演でした。

2人目の佐藤彰治さんは、製薬企業の営業職として勤務されていましたが、11年前に骨髄異形成症候群と診断されました。佐藤さん自身が血液内科の患者に投与される薬の販売活動をしていた経験があり、医師の説明を聞きながら、これは移植が必要になると察したそうです。長期にわたって仕事を休んだり家を留守にしたりしなければならず自分はなんということをしでかしたのかという罪悪感に苛まれたといいます。主治医からは「成功率40%とリスクの高い治療だが、造血幹細胞移植で完治を目指すべきだ」と提案され、その40%に賭けるしかないと感じて移植治療に臨む覚悟を決めたそうです。
それでも、事の重大さを感じてその日も翌朝も家族(妻と娘)には打ち明けられなかったといいます。翌朝出社して上司や同僚に病気のことを打ち明け、家族にはまだ話せていないことを伝えると、半休をとってきちんと話すように勧められてようやく妻に話すことができたそうです。その後に娘と親にも伝えたそうですが、家族の誰にも成功率40%だとは言えなかったそうです。しかし、治療に臨むにあたっては周囲から理解を得ることが支えになると感じたといいます。入院に向けた荷造りを完璧にこなし、クリーンルームのある病棟まで日用品を運んでくれた妻や、不安ながらも励ましのメールを送ってくれた娘からは、大きな力を得たそうです。
入院中には毎日A4用紙1枚程度の日記を書き、それを家族や職場にメールで送り読んでもらっていました。退院時には300ページほどになったそうです。家族や同僚からの返事は、不安を小さくてくれたといいます。そして、自分の経験が他の誰かの役に立ったらいいなと考えるようになり、日記に加えて可能な範囲で治療の日々をスマホで撮影していました。その思いは退院後に患者スピーカーバンクでの活動へとつながり、日記や写真は講演づくりに活かされているそうです。
ただ、治療は一筋縄ではいかず、1度目の臍帯血移植は失敗したと医師から言われてしまいます。感染から身を守るためのこまめなうかわいと手洗い、歯茎を傷つけないように慎重かつ丁寧な歯磨きといった努力や、家族や同僚の支えが無駄に終わってしまったと感じて、頭の中が真っ白になりながら涙が止まらないという経験をされました。その日の夜に看護師が「今回のことは本当に残念だし辛いと思う。でも彰治さんはこの1ヶ月、うがいや手洗い、歯磨きに一生懸命取り組んでいるから、感染していないし口内炎も下痢もない。それはスタッフでも評判なのだ。そんな彰治さんなんだから、今回のことは乗り越えてほしい。皆が応援しているから、もう一回だけ頑張ろう!」と語りかけてくれたことで、ぜひ期待に応えなくてはいけないと思ったといいます。家族にも失敗と今後のスケジュールを伝え、2回目の移植と向き合おうと決めたそうです。移植の失敗を告げられたときは40%に入れなかったと思いましたが、看護師の言葉に救われたそうです。その翌朝、看護師から次の移植が1週間後にまたできると聞かされ、急展開に感謝せずにはいられなかったといいます。2度目の臍帯血移植のあとも変わらず自身にできる努力を続け、家族も支えてくれた結果、3ヶ月後に無事に生きて家に帰ることができました。
自身も、家族も周囲の人々も、それぞれが病気としっかり向き合うことで目指す結果に近づくことができるのだと伝えたいという講演でした。
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グループワーク {キャッチ} {小見出し}

後半は、参加者全員でグループワークをしました。グループに分かれてまず講演で印象に残ったことを挙げ、「今の自分に影響を与えている出来事」、「その出来事とどのように向き合ったか」、「今の自分にどんな言葉をかけてあげたいか」の順に話しました。

講演で印象に残った言葉としては、楽天的に考えた方がいい、自然体で、家族への配慮、生きてここから出るぞという強い気持ちなどが挙げられました。今の参加者自身に影響を与えている出来事としては、自身のだけでなく子どもや親の病気経験や、親の看取りなどが挙げられました。その出来事との向き合い方として、逃げずに病気について調べ始めた、思った結果が遠かったときは別のアプローチをしてみた、周囲に相談しながらも決めるべきことを決めていったなど、それぞれが考えて判断してきたことがわかりました。そして、今の自分に対して、やりたいことを優先しよう、頑張りすぎないで、独りよがりにならないようになど、前向きな言葉や労い、あるいは戒めの言葉をかけたいという声がありました。
様々な出来事への向き合い方を振り返ることを通して、今やこれからについて思いを馳せる時間にできたのではないかと思います。

2人の講演をもとに、活発なワークにすることができました。講演された皆さま、お疲れ様でした。そして参加された皆さま、ありがとうございました。次回は12月を予定しております。
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